こんな話  2024年4月26日|金曜日

京都国立博物館「雪舟伝説」を見る

 

京都国立博物館 雪舟伝説-「画聖」の誕生-

2024 4/13〜5/26 開催

 

見てまいりました。

歴史の教科書 室町文化で絵入りで必ず出てくる水墨画の巨匠 雪舟。

 

授業で説明するには、やはり自分の目で見、五感で感じたことをそのままに、本物を見てきて語りたいという思いがあります。

可能な限り本物に触れ、それを教養堂の塾生に伝えたいのです。

 

水墨画は浮世絵よりはるかに分かりづらいと自分では感じています。

果たして実物を目にして、その芸術の奥行きが自分にどれだけ感じられるのか。

雪舟と対峙する。

国宝6点、重要文化財数知れず。

 

「まだまだわからないことだらけ。」

2時間ほどの観覧の末、雨降りしきる京都国立博物館を背に思ったこと。

 

念のため、音声ガイドのイヤホンも借りて聴きながら回ったが、まだまだ消化不良だった。

 

たしかに筆の強弱、躍動、濃淡、実物を目にして分かったのだが、まだまだその良さのほんの少ししか分かり得なかった。

 

展示の後半に壁一面の大きさで鎮座していた

国宝「慧可断臂図」

有名な画で見慣れていますが、これは圧倒的でした。

実物で見るとこんなに大きく描かれていたのかと驚きました。

達磨大師と弟子慧可の図ですが、どこかユーモラス。

筆の使い方が良く分かりました。

 

この展示では、雪舟に影響を受けた後世の絵師の絵もずらっと並べており、雪舟がどのように日本の美術史に足跡を残したかが分かります。

 

長谷川等伯  狩野永徳  狩野探幽  尾形光琳  円山応挙  伊藤若冲 葛飾北斎など雪舟の図を模倣しています。

やはり、天才の誉れが高い絵師でも、最初は過去の模倣から始まっていると思うと親しみが湧きます。

 

雪舟伝説はまだまだ続く。

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