勉強の話 2018年3月14日|水曜日
SNSとして見る枕草子 清少納言のおもかげ
枕草子
【第一段】
春はあけぼの
やうやう白くなりゆく
山ぎはすこしあかりて
むらさきだちたる
雲のほそくたなびきたる
この名文句から始まる清少納言(966-1025)の随筆「枕草子」は何度読んでも日本の四季に対するすばらしい感性に満ちあふれています。
現在、教養堂でも小学生の子は春にちなんでどんどん暗唱しています。
すぐ覚えてくれますね。
この作品は中学2年生で古典文法もふくめて習いますが、小学生でもどんどん暗唱すべきだと思います。
さて清少納言はどんな人だったのでしょうか。
ア 黒柳徹子さん
イ 吉永小百合さん
ウ 宮本信子さん
エ 美輪明宏さん
オ マツコ・デラックスさん
私はマツコ・デラックスさんに軍配を上げたいですね。男性ですが。
どんどん自分の感性を広めていくという点ではすごく似ている気がします。
ただ上記のどなたにも清少納言は合います。
枕草子を朗読してもらいたいですな。
この枕草子の第一段「春はあけぼの」は現代でいうと、ブログに似ています。
色彩も表現されていることから、インスタグラムとも言えます。
ちょうど読みやすい長さも今と変わりません。
また当時の平仮名は漢字に比べると一段軽い文字と見なされていました。
現在のSNSの軽さと通じる気がします。
【第二百五十四段】
星はすばる
ひこぼし
ゆふづつ
よばひ星、すこしをかし
尾だになからましかば、まいて
すばる=プレアデス星団
ひこぼし=アルタイル
ゆふづつ、よばひ星=金星
この第二百五十四段はブログというより文字通りつぶやき、ツィッターとすべきでしょうね。
さてもうひとつ。
【第二百六十三段】
いみじうきたなきもの
なめくぢ
えせ板敷のほうきのすゑ
殿上の合子
「たいそうきたないもの」と題されました。
筆頭に「なめくじ」が挙げられています。当時から嫌われていたのでしょうか。かわいそうに。
「えせ板敷のほうきのすゑ」は傷んだところを掃くほうきの先。
「殿上の合子」は殿上の間に備え付けてある朱塗りのお椀で、5年に1回新しくするのだそうです。
5年に1回だから汚いのでしょうか。
誰か率先してきれいにしたらよいのに、と思うのですが。
清少納言は決して自らはやりませんね。なぜなら貴族の娘ですから。
これなんかは今のツィッターと同じですね。
つまり伝える形式は変わっても、伝える内容は1000年も前から変わっていないことが分かります。
そういう点で、科学は進歩しても、人間の欲求や本性はあまり変わらないと思います。
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