こんな話  2025年9月17日|水曜日

イギリス グリニッジ天文台博物館 本初子午線に立って

2025年9月初旬 イギリスへ。

今回の取材はグリニッジ天文台博物館。

 

1884年、グリニッジ天文台を通る経線を0度(=本初子午線)と定めました。

実際は現在の本初子午線と100mほどずれています。

 

グリニッジはロンドンの東に位置し、テムズ川沿いの港湾都市として栄えました。

鉄道で30分ほどの距離。

町自体が世界遺産に登録されており古い街並みは歩くだけでも楽しいです。

 

 

今回はテムズ川の遊覧船を利用して行ってみました。

ウエストミンスター橋のたもとから出発します。

乗船する前に少し周辺も歩いてみましょう。

まずはパーラメント・スクウェアのチャーチル像から。

真向かいにウェストミンスター寺院、隣が国会議事堂とビッグベン。

学校で鳴るチャイムのメロディはこのビッグベンの鐘の音がモデルです。

 

テムズ川の遊覧船で下ると、ロンドンの有名な観光名所を順番に船から流れるように眺められます。

グリニッジまで1時間ほどのゆったりした船旅。

最初は観覧車のロンドンアイ。

ロンドン橋を通り、タワーブリッジへ。

跳ね上げ式の橋。

 

左手にロンドン塔。

かつての牢獄や処刑場としても使われたという宮殿で、幽霊が出没することでも有名。

 

船で60分。グリニッジの港に着きました。

ここから歩いて20分ほどの丘陵地にグリニッジ天文台があります。

やはり小高い丘の上の方が観測しやすかったのでしょう。

天文台へつながる坂がけっこうきついです。

丘を登るとロンドンのシティ方面(金融街)が良く見られます。

まわりは公園になっていてのどかな田園が広がります。

ちょうど日曜だったので皆さん公園でのんびりしています。

この赤い球体が目印です。

これは「報時球」(=タイムボール)と言い、午後1時になると落下します。

昔はテムズ川の船舶に時刻を知らせる役割がありました。

 

ちょうど博物館に着いたら小雨が止み、虹がかかりました。

PRIME MERIDIAN

本初子午線 とあります。

立ってみましょう。

 

北に向かい、右側が東経。

左側が西経。

ここが経度0度。

うむ。

これは、

ただの線です。

 

館内は天文学の研究に使用してきた器具や科学者の足跡を伝える展示品がたくさん。

創立は1675年。

ハレー彗星で有名なハレーは2代目館長。

レンガ造りの屋上にプラネタリウムのようなドーム。

壁には日時計の計測用の棒もあります。

天文、経線、時計の研究に特化した要塞のような建物です。

 

むしろロンドンの喧騒とは違った古い落ち着いた街並みが良かったです。

帰りは鉄道でウォータールー駅まで帰りました。

まもなく日が暮れました。

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