本の紹介  2019年5月19日|日曜日

本ぎらいな小学生は黙って『きまぐれロボット』。でも、きまぐれに買わないで。

「ウチの子、なかなか本、読まないんですよ。」

と、言われる保護者の方、教養堂の入塾説明会でも、よくうかがいます。

 

最近では、漫画もあまり読まない子もいるようで、とにかく「字」をよむことに遠ざかっている感じがします。

例えば、スマホやタブレット、パソコンでも、グーグルに検索する前に、最初にYouTubeで検索することも増えてきました。

動画の方が、分かりやすいですからね。

 

でも、「活字」に慣れておくのは、絶対だと思います。

とくに小学生の間は、しっかり本を読む習慣を身につけることは良いことしかありません。

中学生以降、スマホが離せなくなる前に、読書習慣をある時期は徹底的に注入しておいてほしいです。

 

さて、教養堂の棚からひとつかみ、今回はこちら。

 

『きまぐれロボット』  星新一 著  和田誠 絵  理論社 

 

もはや、SF短編の古典と言って良いくらいの不朽の名作です。

SFでショートショート(短編)というのが、小学生の子にとっては読みやすいと思います。

 

星新一は、日本のSF作家の中でも草創期の重鎮で、1960年代に発足した日本SF作家クラブの初代会長です。

メンバーには他に、小松左京、手塚治虫、筒井康隆、半村良、高千穂遙などなど。

 

気軽に読みやすいのだけれど、深遠な哲学的内容も含む、高度な思想書であり、第一級の風刺小説。

本書は児童向けにも書かれていますが、現代科学文明に対する風刺も効いていて、大人が読んでも面白いです。

小学生でも5分あれば簡単に読むことができる短編がたくさんおさまっています。

小学3年くらいから、楽しく読めると思います。

 

やっぱり、和田誠の絵じゃないと。

「きまぐれロボット」は、名作なので、色々な出版社から出されておりますが、おすすめは、さし絵が和田誠さんのものです。

紹介している本は理論社のものです。

和田誠さんの絵でないと、何かこう、星新一のショートショートに合わないんですね。

和田誠さんは、イラストレーターとして有名で、監督としても小泉今日子の「怪盗ルビィ」などの作品があります。

ちなみに奥さんは平野レミ。

 

星新一と和田誠は、例えていうなら、ジブリ作品における久石譲の音楽、「スター・ウォーズ」のジョン・ウィリアムズ作曲のテーマ曲などとおなじように、本編と切っても切り離せない関係にあるのです。

 

一生モノの本として選んでください。

たしかに他社の文庫本であれば、¥600からでも読めます。

こちらは¥1200です。

本書は、ハードカバーで表紙は硬めにできております。

子どもの頃に読んで、ずっと本棚に置いておいても、大人になってからでも十分読めるくらいの耐久性があります。

文庫本などはたしかに安価ですが、2年もすれば、変色してしまいます。

 

特に子供の頃に読む本で、名作と言われるものは、何回読んでも新しい発見がありますし、その子の思い出も本とともに刻まれるのです。

一生の宝物にでさえできるのです。

本の中身(コンテンツ)ではなく、本そのものに、その子の絶対的な価値が宿るのです。

 

ということで、名作や古典ほど、安易に選ばず、ぜひ、しっかりとした本を買い与えてください。

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