こんな話 2025年10月20日|月曜日
沖縄県 与那国島 日本最西端 国境の島へ
2025年7月、日本の最西端の島、与那国島を訪れました。
日本の版図のうち唯一最西端だけが一般人が訪れることが可能です。
最北端…択捉島(現ロシア連邦が実効支配)
本土最北端が北海道稚内市の宗谷岬
最南端…沖ノ鳥島
本土有人最南端が沖縄県の波照間島
最東端…南鳥島
本土最東端が北海道根室市の納沙布岬
那覇空港からプロペラ機で与那国空港へ。

タラップを降りると、ムッとした暑気が全身を包みました。
7月の愛知県も相当の蒸し暑さでしたが、それ以上の日照りの強さを感じました。
しかし、嫌な蒸し暑さではなく南西諸島のさわやかさも感じました。
早速、自転車を借りて与那国島の久部良(くぶら)地区にある西崎(いりざき)へ向かいました。
ここが正真正銘の日本最西端の地なのです。

西崎の手前の久部良地区は静かな港で、猫があくびしながら散歩しているくらい静かでした。
ここで日本最西端の郵便局に立ち寄り、教養堂に葉書を出してみました。
届くのに2~3日ほどかかりましたが、たしかに届いたことが嬉しかったです。

日没に間に合いました。
日没時刻が日本で最後、19時半すぎ。


この水平線の向こう111㎞ほどに台湾島があります。
年に数回しか肉眼では見えないそうです。
どこまでも広い海が眼前に果てしなく続いています。
与那国島には、東崎(あがりざき)と西崎(いりざき)の二つがそれぞれ東西にあります。
沖縄特有の読みかたです。
日があがる方角だから、アガリ。
日がしずむ方角だから、イリ。
とても論理的です。
翌日、車を借りて島を一周しました。
与那国島は車で1時間から1時間半ほどで1周できます。

与那国島で一番高台にある、ティンダバナ。
15世紀末(室町時代の頃)に女酋長サンアイ・イソバの住居があったとされる場所です。
ここから与那国島の役場がある中心地、祖納(そない)地区が一望できました。

与那国島では主に南の地区を中心に、与那国馬が放牧されています。
ときには道一杯にお馬さんの群れが渋滞していることもありました。
与那国馬はとてもおとなしくのんびり屋さんです。
彼らを眺めているだけでも飽きません。

そこから東崎へ。
喜納昌吉とチャンプルーズの名曲「東崎」1977年でも有名です。
丘の上に灯台があります。
灯台の向こうは要注意。
海から100m以上の断崖絶壁。

自然が長い年月をかけて作り出した造形美。

与那国島の南、比川(ひかわ)地区。
島にはコンビニが1軒もない代わりに集落ごとに個性的な雑貨店があります。
このお店で、与那国島の塩や島の特産カジキのポテトチップスなどを買いました。
この比川地区には、実はドラマのロケ地で有名な場所があります。
「Dr.コト―診療所」です。
2003年から放映され、2022年には映画化もされまいた。
主演 吉岡秀隆。
架空の離島、志木那島を舞台に孤軍奮闘するコト―先生と島民たちの交流を描いたドラマです。
この診療所が丸ごと観光地になっています。





比川地区からさらに山を越えて西へ行くと、最西端の祖納地区に戻ってまいりました。
ここに日本最西端のカフェがありました。

ここで島で採れたカジキをカルパッチョにしたパスタと島で生産された黒糖を使ったロールケーキをいただきました。
お店の店主がかなりの読書家らしく、お店の壁一面に本が所せましと並んでいて、それを見るだけでも時間が過ぎるほどでした。
お店全部に店主の思想、生き方が表れているような空間でした。
とにかく思い出に残るお店でした。

海へつづく道。
与那国島を訪れたことで、単なる観光地だけでなく、現在の日本の置かれた現況も垣間見ることができました。
撮影禁止地域があり、ここでは紹介できていません。
本土や中央の視点からでは分からない、辺境・ボーダーを見ることで本質が現れてくる感覚を得ました。
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