勉強の話  2018年7月7日|土曜日

教養堂のこだわり指導ポイント⑤ 教室設計とレイアウト

 

 

教養堂創業前の試行錯誤

教養堂を創業する際に、教室のレイアウトは徹底的にシュミレーションを行いました。

人が動く動線、安全な教室、家具、視線の動き、これらを何度も試行しました。

巻き尺はいつも持ち歩いていました。

 

常に考えていたイメージがありました。

 

落ち着いて、毎日行っても飽きない場所。

ずっと通い詰めても飽きない場所。

自分の勉強部屋のように落ち着いて使える場所。

 

このような場所を塾で再現したかったのです。

身近にあるものとしては、それは行きつけになるような「喫茶店」や「カフェ」です。

この着想は、ここ愛知県が喫茶店王国だからかもしれません。

モーニング発祥の土地柄か、いつも喫茶店が身近にありました。

 

カフェ、ジャズ喫茶めぐりから

そのためか若い頃からカフェ巡りは楽しみの一つでした。

特に、オーストリアのウィーンや、チェコのプラハの古くからあるカフェをまわったことがありました。

ウィーンやプラハは今以上に国際都市だったので早くからカフェ文化が発達しました。

開業300年とかそういうカフェがごろごろあります。

 

そこから、啓蒙主義が生まれたり、カフェで語ることで新しい哲学が生まれたりしました。

ヨーロッパの市民革命はカフェから生まれたと言っても過言ではありません。

 

またジャズが好きなので、今では珍しくなった「ジャズ喫茶」もいくつかまわりました。

ジャズ喫茶の聖地として名高い一関市にある「ベイシー」はじめ、根室の「サテンドール」、函館の「バップ」、四谷の「イーグル」、吉祥寺の「サムタイム」、これらのたたずまいの何かが教養堂に影響を与えていたり、構成の一つになっているのです。

 

  

 

 

昨年の夏、北海道をずっとバイクで一周して、最後に函館に入りました。

明日は青函連絡船で青森へという日に、伝説のジャズ喫茶「バップ」をふらりと訪れました。

夏の暑い日でした。

 

 

「今、バイクで全国を旅しているんですが、この旅が終わったら、今度、自分の塾を開こうかと思っているんです。」

 

そう話したら、マスターがやさしい低音の声で励ましてくれました。

「そうか、今の旅の経験がきっと次の塾に役立つよ、うん。子どもたちに経験を話せるからね。」

 

肩をポンと押してくれたような気がしました。

 

今の教養堂には、私の心の琴線に響いたいろんなカフェの片鱗が、そこかしこに表現されていると思います。

もちろん塾なので、照明の光量、机の天板の色合い、そういうことは学習環境を最優先しています。

レイアウトは何度もノートに描いたり、ネットから画像を集めたりして、工務店の人と話し合いながらイメージを共有しました。

 

 

家具の選定

家具はかなり神経を使いました。

 

まず椅子ですが、最優先すべきは強度と安定感です。

椅子はキャスター付きも検討しましたが、私はやはり安定感がある四本脚タイプにしました。これは個人の好みかもしれません。

教養堂の椅子はかなり重いです。一回座ったら、どっしりと動くことはないと思います。

椅子の座面は革タイプにしました。綿タイプだと夏場がちょっと暑いのです。

クッションは柔らかいものは避けました。

ずっと使っていると判るのですが、柔らかすぎるのは飽きがきます。

ある程度硬いものは、飽きが来ず長い時間の勉強に耐えられるのです。

これは長時間、コーヒー1杯で粘ってもお尻が痛くならないジャズ喫茶の椅子を参考にしています。

 

机はさらに気を使いました。

まず天板の厚さにはこだわりました。

お寿司屋さんのカウンターのような木目の天板で、しっかりとした作りの机をチョイスしました。

消しゴムで消してもグラグラせず、隣に座った子の鉛筆の振動も吸収するような天板です。

天板のサンプルを何個も取り寄せ、照明の反射具合と耐久性、汚れの落ち具合などいろいろ検討して選びました。

 

最後に、教室の壁紙と家具を置いた時のトータルなデザインを調整しました。

これが一番気を使いました。

教養堂の教室内の基本色調は、柱の木目と壁紙のレンガ調、全面黒板の緑、そして椅子の黒という、三色がベースです。

 

 

全体をイメージしつつ細部を追求し、さらに全体に戻る。

そこからさらに教室で使用するパソコンをはじめ、コピー機や備品などを、これらの色調に合う色にそろえていきました。

これらが教室内に調和することで、初めて教養堂としてのトータルなデザインが完成します。

 

 

ワンフロアにした理由

ワンフロアにしたのは、開放感と一体感、そして安心感です。

個別指導塾だと仕切りのあるプライベート感を優先した家具を置くのが一般的です。

個別に指導することもある教養堂ですが、開放型のワンフロアにしました。

 

このタイプは教室の雰囲気が絶対的に求められます。

教室のすべてをコントロールしないと、高いレベルの雰囲気は保たれません。

これについては、とても神経を使っています。

おかげで開塾以来、塾生の協力で高い集中度を保っています。

 

リビング学習のコツ

小学生の子には「リビング学習」がおすすめと耳にされた方も多いと思います。

私もこれには賛成です。中学生や高校生であっても、誰かが同じ空間にいる安心というのは必要でもあります。

もうひとつ、塾生みんなが集中している空間というのは、それだけでも勉強に向かう姿勢に入りやすいです。

 

逆に「リビング学習」が崩壊することもあります。

それは過干渉です。

目の届くところで安心して勉強するのと、勉強を監視して干渉するのとは、大きな隔たりがあります。

 

ご自宅でお子様に勉強をさせたいのであれば、まず親御さんが何も言わず一心不乱にもくもくと何かを集中して勉強する姿勢を見せるのがいいでしょう。勉強でなくても、読書や調べものでもいいでしょう。

100の小言より、1の親の勉強姿が効果的なのです。

 

教養堂では塾生全員にその姿勢を要求します。

初めて教室に来る子も、他の塾生がもくもくと集中していれば、何も言わずにその環境を理解してくれることでしょう。

私も時間がある時はあえてもくもくと問題を解く姿を塾生に見せることもあります。

 

 

変化し続ける余地を残す

ワンフロアに机をずらっと並べたのにはもう一つ理由があります。

適宜に机の配置を変えるためです。

机の場所を変えたり、向きを変えたりすることで、たえず変化をつけられるようにしました。

 

教養堂のどこを取っても、それが教養堂として必然的なものになっている、そんな学習空間になっています。

 

 

 

 

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