勉強の話 2017年11月24日|金曜日
英語 英単語から広がる言葉の世界
「夕方」を英語にすると evening イブニング。
これを「はい20回書いて覚えて。」と終わるのも味気ないですよね。
日本語、漢字にも言えることですが、英語は語源を探ることが大切です。
このeveningという単語は、「even」と「ing」に分けられます。
「even」は「偶数」という単語でもあります。さらに「水平」「公平」という意味になります。
大正時代に結成された「全国水平社」。あれは当時「平等」という言葉と同じ意味合いで「水平」を使っていた名残ですね。
「夕方」 「偶数」 「水平」 「公平」 共通点は?
日が沈む状態は、昼と夜の間ですね。この時間帯は、昼と夜がまさに同居しているのです。ですから、二つ分かれる状態だから、偶数、水平という単語にもなるわけです。
日本の古語にも朝方や夕方は薄暗いので、「彼は誰時(かはたれどき)」と言い、「あなたは誰?」とたずねるときだから、「かたはれ」となり、半分に分かれる意味ともなります。この語源の授業、アニメ映画「君の名は。」のワンシーンです。
英語も日本語も微妙に語源は似ていますね。人間が考えることは結構同じなんだ、と分かります。
日本より高緯度にあるイギリスでは、夏だとこの夕方の時間帯がすごく長いです。じっくり陽が沈んでいきます。この何とも言えない、うすぼんやりした時間を彼らは外で食事したり、オペラを見たりするんですよね。日中暑い日でもこの時間帯は穏やかな風が吹くことでしょう。完全に陽が沈むのは、もう夜の22時を過ぎたあたりではないでしょうか。
こういう土地の感覚がしっかり結びついているのが言葉なんですね。
言葉には土地の記憶や感覚の名残があるのです。
教養堂では、辞書ライブラリーの中に、英単語の語源辞典を何冊か用意しています。
語源辞典はなかなか数が少ないので、出版されているものは、ほぼそろえています。
欲を言えば、ギリシャ・ラテン語起源からの由来を分かりやすく載せている辞書が待たれるところです。
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