勉強の話  2018年3月22日|木曜日

教養堂の小学生コース④ 深読みのプロット指導

春期講習こそ読書

 

教養堂では小学生の長期休みの講習会では文学作品をテキストに国語の授業を展開していきます。

 

例えば高学年では芥川龍之介の短編集をとりあげます。

まずは『トロッコ』を扱うつもりです。

短編の名作です。

 

 

こちらの講談社 21世紀版 少年少女日本文学館シリーズは、旧仮名遣い、旧字体ではないものの、原文を尊重した現代語であり極力原文に忠実な漢字を使ってルビを振り、現代では分からない語句の意味や注釈を同じページに入れるなどの工夫があります。また紙質がやわらかいわら半紙でできておりますが、耐久性は良く、絵もカラーで見やすいです。

 

プロット作成指導

『トロッコ』はさらっと読むと、単なる「遠出をして帰りが遅くなって心細かった」という内容ですが、深読みすると無限の解釈が成り立つ恐るべき短編です。

授業ではこのような感じになります。

 

①作品を読む。時代背景、場所の確認。

②プロットを時系列に作成する。

③登場人物のキャラクター描写の把握

④情景描写の把握

⑤背景描写の把握

⑥主人公の心情経過の把握

⑦時間経過の確認

⑧対比、構成の確認

⑨文章技巧の確認

 

三幕構成の分析

まずは映画のシナリオにおける「プロット」を本からの情報でシートに書き込ませます。

この「プロット」をもとにさらに「三幕構成」のように場面ごとに分け細かく分析をします。

日本では「起承転結」が有名ですが、国際的なスタンダードの「三幕構成」はギリシャのアリストテレスがギリシャ悲劇を分析した頃からの定番の構成です。

もちろんすべてに当てはまるわけではありませんが、この構成をもとに小説を深読みしていくことで読解の基本の型が身につきます。

 

『トロッコ』ではこの構成が緻密にできており、心情変化と時間経過、情景描写がすばらしく融合しています。

 

 

上記は例えば2時間の映画の典型的な「三幕構成」の各クライマックスを研究した人の図です。

このような構造分析をテキストをもとに行います。

 

「プロット」の作成はロジックつまり「論理構成」をつかむ非常に良い訓練となります。

しかもこの論理構成がいかに読者を引き込ませる効果を高めるか、知る手がかりとなるのです。

脚本の勉強にもなります。

 

そういう意味では、読書も映画鑑賞と同じです。

というよりも映画鑑賞はもともと小説の読解の応用といった方が良いと思います。

この訓練をすることで小説はもちろん、演劇、映画、ドラマを鑑賞する眼力がぐっとあがります。

さらに従来の単なる個人的な感想から批評レベルの内容の感想文が書けるようになるのです。

 

子どもたちには、これまでの個人的な印象感想文のレベルを抜け出し、批評的な観点から小説を味わえるようにしてあげたいと考えています。

 

 

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