本の紹介  2018年4月23日|月曜日

『埼玉県立浦和高校』

教養堂の棚からひとつかみ、今回はこちら。

 

『埼玉県立高校 人生力を伸ばす浦高の極意』 佐藤優 杉山剛士 著

 

最近、公立高校の伝統校の本がいくつか出されるようになってきました。

『日比谷高校の奇跡』(竹内彰 著)

『奇跡と呼ばれた学校-国公立大合格者30倍のひみつ』(荒瀬克己 著)の京都 堀川高校などの取り組みなどです。

 

本書は、元外務省主任分析官でベストセラー作家の佐藤優氏の母校での講演会の様子や校長先生との対談などから、浦和高校の取り組みが紹介されています。

 

佐藤優氏の著作には、ロシア関係のインテリジェンス問題を扱う本や、政治経済、ビジネスパーソン向けの人生相談、キリスト教、思想関係など、硬軟合わせて多岐に渡ります。

ここにきて、教育関係の本がいくつか出版されるようになってきました。

『不安な未来を生き抜く最強の子育て 2020年からの大学入試改革に打ち勝つ「学び」の極意』(佐藤優 井戸まさえ 著)

『君たちが知っておくべきこと:未来のエリートとの対話』(佐藤優 著)

 

今後も佐藤氏の教育関係本は出版されていくと思われます。

  

著者は、浦和高校受験をする中学生時代を描いた『先生と私』などでも、学習塾の先生から受けた大きな影響に触れています。

別の仕事をするとしたら、塾の先生になってみたい、と言うほど実は学習塾と親和性があるのです。

 

インテリジェンスを教育に応用すると

本書を読むと、浦和高校の生徒たちに懇切丁寧に進路相談に乗っている氏の様子が分かります。

実際にいくつかの大学で教鞭も取られているので、現在の大学事情の裏側も熟知されています。

母校の生徒たちへの「指導」が片手間レベルを超えて「本職」以上に丁寧です。

かつて各国のスパイとも丁々発止のやりとりを展開した氏のインテリジェンスが、進路相談に向かうとこうなるのか、ということが分かります。

 

親子関係 距離感を見直す

しかしこの本ではもう一つ重要なテーマがあります。それは保護者の特にお母さんに向けたメッセージで、子どもとの距離感についてです。

教育熱心なお母さんたちの、高校生にもなる息子への過干渉に対する、氏の危機感です。

保護者向けの講演会でそのことにやんわりと触れた結果、アンケート結果に如実に表れたと、氏は分析しています。

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